雪の女王ネタバレあらすじ

韓国ドラマ・雪の女王ってどんなお話?

親友を自分が自殺に追い込んだと思い込み、家族や名前さえも捨て、どんなに苦境にたたされても、周囲に八つ当たりせず受け止める心優しい男ハン・ドッグ。

 

いっぽう、金持ちの娘として生まれながら、難病を患ったうえ家族愛に恵まれず、周囲に八つ当たりばかりするお嬢様キム・ボラ。

 

ただひたすら哀しく美しい純愛。

2人の出会いはアンデルセンの絵本「雪の女王」でした。

 

解説

雪の女王:アンデルセンの童話。本作品の主要テーマで、セリフの引用もされています。

 

少年カイと雪の女王ゲルダの物語で、物語の舞台はフィンランドのラップランド(実在)です。

 

キム・ドック:1982年、遠くアメリカの地でボクシングの世界戦にのぞんだボクサー。

 

14ラウンド開始早々ノックアウトされ、リング上で意識を失い、4日後に死亡。

3か月後キムの母親が後追い自殺。

 

その翌年、レフリーも自殺。

世界戦15R制から12R制へ移行するきっかけとなりました。

 

数学用語関係:ほぼ実在する用語です。また、フィールズ賞・国際数学オリンピックも実在します。

 

バッハのゴルトベルク変奏曲:バッハを表現するときに「天才」「数学的」という表現が用いられますが、この曲が代表的で、日本のドラマ「アルジャーノンに花束を」でも使用されました。

 

難解なこの曲を一躍有名にしたのはピアニストのグレン・グールドで、彼はデザイナーのイブ・サンローラン、チェスプレーヤーのボビー・フィッシャーとともに「20世紀の3大天才と呼ばれました。

 

雪の女王ネタバレあらすじ

ただ数学が好きなだけで、確たる目標を持たずに超難関の科学高校に入学したハン・テウン(ヒョンビン)は、早くからIQ180の天才ともてはやされるキム・ジョンギュ(イ・ソンホ)と出会う。

 

授業でジョンギュのミスを指摘し反発しあう2人。

 

ある日テウンは、図書館で廃番になった絵本を10倍で買い取ると言い張り事務員ともめる少女(コ・ジュヨン 子役)をみかける。

 

絵本は買えず、少女は財布の入ったカバンをカツアゲされてしまう。

 

テウンが通りかかった時にはすでに遅く、無一文になった少女はタクシー代をテウンに借り、担保としてポケベルを預ける。

 

預かったポケベルが鳴り、高校の制服で空港に駆け付けたテウンに少女はがっかり。

 

テウンを大学生と勘違いしていて、海外渡航の保証人になってもらいたかったのだ。

 

わけもわからず少女に連れられ空港の滑走路を逃げ回るテウンたち。

 

家出してきたというその「チビちゃん」に付き合い、遊園地で家出の事情を訊く心優しい「お兄さん」テウン。

 

少女は、母親を探しにラップランドに行こうとしていたのだ。

 

翌週の土曜日に再会の約束をして、少女は自分の名前は次に会ったときに教えると言い残した。

 

いっぽうテウンとジョンギュは誤解もとけて、かたときも離れない親友となった。

 

天体望遠鏡の下でお互いに夢を語り合う2人。

 

ジョンギュは「フィールズ賞(数学界のノーベル賞)を獲得するのが夢だ、と語ったが、すぐにそれは父親の夢で、ジョンギュ自身の夢は国民的英雄であるボクサーのキム・ドックのようになることだった。

 

ただ、父親の期待に応え

 

「ドックの目標は世界チャンピオンだが僕はフィールズ賞だ」

 

と言い直すジョンギュ。

 

国際数学オリンピックの試験日、マスコミの注目はジョンギュに集まる。

 

ドックは古本屋に行き、アンデルセンの「雪の女王」を探し当てる。

 

それこそが図書館で少女が欲しがっていた絵本だった。

 

しかし、少女との再会の約束は果たせなかった。

 

ジョンギュではなく、テウンがオリンピックの金メダルを獲得したため、2人のあいだに亀裂が入る。

 

テウンには罪がないのに、「おまえのせいだ」と執拗になじるジョンギュに、テウンはついにこう言い放つ。

 

一生後悔するとは思わずに。

 

「お前のような友達はいらない」

 

そしてジョンギュは自殺する。

 

8年後、テウンは「ハン・ドック」と名乗り、さびれたボクシングジムの2階に下宿していた。

 

今も心に傷をかかえながら。

 

少女との再会は病院の廊下で。

 

自殺すると大騒ぎしていた患者がすっかり大人になった少女、キム・ボラ(ソン・ユリ)だった。

 

これ以上、目の前で自殺者を見たくない心優しい青年ドックは、あのときの少女と気づかぬままボラを救う。

 

ボラもまた気がつかない。

 

ボラは周囲をさんざん振り回したあと「遠くへ行く」と言い残し、お墓の前の断崖から飛び降りようとしたが、それを止めたのがドックだった。

 

ジョンギュの自殺がテウンの頭をよぎる。

 

ドックは、母親の借金返済のため、ボラの運転手を始める。

 

ボラに罵られながらも耐え抜くドック。

 

一緒にいるうちに2人はお互いに「お兄さん」と「チビちゃん」と気付く。

 

徐々に暴かれていく真実。

 

寂しさゆえに他人を傷つけるボラ。

優しさゆえに自分を責めつづけるドック。

 

そんな2人は当然のように愛し合う。

 

しかし残酷な運命が忍び寄る。

 

感想

韓国ドラマというと、時代劇のような勧善懲悪ものや、泥沼のような復讐劇が代表的ですが、このドラマには悪人は存在しません。

 

ただ、時のいたずらや病魔とかにより、善人同士でも、むしろ善人同士だからこそ、より深く傷つけあう・・・

 

人間って、本当に哀しいですね。

 

ジョンギュが(ボラがしたように)一言遺言を残してくれたら、テウンはテウンのまま自分の人生を生きていたでしょう。

 

悪人がいないだけに誰も憎めず、感動だけが残りました。

 

まとめ

あらかじめハンカチをご用意ください!

途中からでは間に合いませんよ。

 

いつまでも心に残る名作です。

 

脚本が「冬のソナタ」と同じキム・ウニ&ユン・ウンギョンの名コンビで、たっぷり泣かせてくれます。

 

季節が主に冬という設定のため、懐かしさも感じる作品です。

純愛ものがお好きなかたに自信を持ってお薦めします。

 

涙と鼻水で顔がグシュグシュになるので、その点だけがご注意を!