ホジュン～伝説の心医～55話のあらすじネタバレをみていきます。
ドルセのおかげで、ヒルによる治療法を使い信城君の治療に成功したジュンは、御医となり、両班の仲間入りを果たす。
両班しか受験できない大科の受験を目指すギョムにとっては朗報だったが・・・
倭寇（秀吉軍）の侵攻が始まり、朝廷も民も不安に陥る。
ホジュン～伝説の心医～55話あらすじネタバレ
信城君の病が治った！
ジュンの命懸けの治療が功を奏したのだ。
王は、ジュンを御医に任命する。
このことは、ジュンのことを良く思わない重臣に動揺を走らせた。
領中枢府事（ヨンジュンチュンブサ）のソンは、王の逆鱗に触れると言い、行くのを止めたが、都提調ムン・スンホンらが、王に進言をしに行った。
しかし、進言を受けた王は激怒する。
「一体、何が国の規律を乱すというのだ！」
しかし、ムンはひるまず、ジュンの待遇は分不相応だと上申した。
王は、
「聞きたくない。
国事を論じる時は争ってばかりなのに、こんな時だけ一致団結とは情けない。
上書を全部下げろ」
と命じる。
ゴンニャンも、朝廷の秩序を乱すと諫言した。
しかし、王は最終決定を口にする。
「私は己の利益や保身ばかりを優先し、肝心な時に意見を言わぬ高官を多く見てきた。
だがホ僉正は違う。信念のためには死をも恐れぬ。都提調は聞け。
誰が何と言おうが、ホ僉正を堂上官（タンサングァン、王と議論する権利を持つ）の御医とする。
私の決心は変わらぬ。私が直接、辞令を渡すゆえ、準備せよ」
ジュンは王から辞令を賜ったが、列席した者の表情は様々だった。
誇りに思う者、嫉妬に狂う者・・・。
屋敷へ帰ると、ジュンはまず最初にギョムに辞令を見せた。
ギョムが声もなく見つめている。
ギョムは、念願の科挙の大科（テグァ）を受験できるようになったのだ。
ジュンが、両班になったと説明すると、母とダヒの顔も輝いた。
やっと、身分制の壁を突き破ったのである。
ジュンが出仕すると、ヤンから、呼び出しがあった。
王の加減が悪いとのこと。
ジュンが王の部屋に入ろうとすると、中から激しい言い争いが聞こえてくる。
光海君が王に上申しているのだった。
王は倭国との戦は起こらぬと考えていたが、一方の光海君は戦が起こりかねないので明に援軍を要請して欲しいというのである。
光海君は、朝鮮と明が同盟関係にあると倭国に知らせれば、倭国も戦を諦めるだろう、と話す。
しかし、王は光海君の進言を退けた。
王の治療を終えたジュンは光海君のもとを訪れる。
妻のユ氏がジュンに御医就任の祝辞を述べ、ジュンは恐縮した。
しかし、光海君は暗い顔をして、前置きなしでジュンに訊く。
「そなたはどう思っている？
私が父上に進言しているのは、世子（セジャ）の座が目当てだと？」
ジュンは否定したが、光海君は
「皆はそう思っている」
と言い、ジュンは誤解だと言ったが光海君はこう言って嘆いた。
「いや、そなたは分かっておらぬ。
王子に生まれたがゆえに、醜い争いに巻き込まれてしまう。
意見を言うだけで、野心のせいだと中傷される。
父上に私の本心が伝わらず、残念でならない」
ジュンの屋敷に、ダヒの従兄が訪ねてきた。
御医になったジュンを祝福しに来たのである。
あいにく、ジュンは留守をしていたが、母とダヒ・ギョムがもてなした。
ギョムが大科を目指していると聞き、従兄は科挙の一次試験に受かった者だけが入れる成均館（ソンギュングァン）に入ったらどうか、と勧める。
入れる方法を成均館の司成（サソン）である従兄は知っていたのだ。
夜更けにジュンが帰宅してギョムから成均館の話を聞くと、ジュンは反対した。
ジュンは、昼間ソン大監から聞いた話を思い出したのである。
いぶかしむダヒに、ジュンは
「成均館の司成が世子選びに介入しようとしている。
ギョムを政治の犠牲にしたくない。
君の父は権力闘争に巻き込まれ流刑になった。
君もよく分かっているだろう」
と言い、ギョムにはこう言った。
「成均館の話はあきらめなさい」
ギョムは黙って聞いていた・・・。
漢陽の都中が、不確かな情報に揺れていた。
宮中のわずかな重臣のみ深刻な事態であることを知らされ、民心を安定させるため、倭寇（秀吉軍）などすぐ撃退できると広言していたのだ。
ジュンも事の重大さを知りながらも、家族たちに都は大丈夫、と言ってしまった。
いっぽう、ゴンニャンは密かに都を抜け出す準備を開始していたのである。
内医院では、倭寇が漢陽からわずか２８里、一日で着く距離の忠州（チュンジュ）まで迫っているとの報告がはいった。
猛将のシン･リプが守っているから大丈夫、とテウンが熱弁を奮う。
シン･リプ将軍は女真族の頭目を捕えた英雄だったのだ。
領議政を含めた重臣の会議では、議論が白熱していた。
「敵の規模は船が１万隻に兵が１５万人だと」
という報告に衝撃が走る。
吏曹判書（イジョパンソ）のチョンが、
「あり得ぬ。敵に敗れた将軍らが、数を誇張して報告したのだ」
と言うと、都提調のムンが
「いや、十分あり得る数だ。その証拠に敵は破竹の勢いで北上している」
と断言する。
すると、チョンは慌てふためき、
「シン･リプ将軍まで敗北したら、それこそ終わりです。
王様に避難を進めてはどうでしょう」
と言う。
ソンが、
「避難を勧めるだと？都を守るという考えが、そなたには無いのか」
とチョンを問いただす。
チョンが反論したが、ソンは机を叩いてチョンを黙らせ
「シン将軍を信じるのだ」
と言い聞かせ、領議政（ヨンイジョン）もソンの考えに同調した。
ソンは続けて
「今、大事なことは王様に世子の冊立（さくりつ）を進言することだ」
と言い、ムンも同調して
「一刻も早く次期国王をきちんと定めて、民を落ち着かせなくては」
と言う。
「何ですって！“光海君を世子にする”？
誰がそんなふざけた判断をしたのですか。
王様にお会いしなければ」
と、仁嬪は兄に言い、立ち上がろうとする。
ゴンニャンは
「仁嬪様、落ち着いてください」
と言ったが、仁嬪は興奮して
「納得できません。王様も信城君を世子にとお考えのはずです」
とゴンニャンに言う。
ゴンニャンは
「ですが今は光海君に譲るのが賢明です。
考えて見てください。
戦争中の世子の役割は、王様に代わって国事を遂行することです。
万一の場合 王様の命は守られても世子は違います。
犠牲になる恐れもあるのです。
信城君様の命を守る方法を考えるのが先です。
世子冊立の認定を明にもらう暇はないですし、明の認定のない世子など偽者も同然です。
ここは引き下がって、次の機会を狙うのです」
そこへ、王が来た。
王は、光海君を世子に、という仁嬪の意見を聞いて驚く。
「私は信城君をと考えていた。そなたも同じ考えでは？」
仁嬪は王にこう断言した。
「ですが信城君はまだ１０歳でございます。
国家の非常時に世子の大役など務まりません。
光海君ならば聡明なうえ、政（まつりごと）に関心もお持ちです。
世子に適任かと存じます・・・」
感想
王様は、時に英明であったり、愚鈍であったり、中途半端ですね。
愚鈍であったら、廃位も考えられるのでしょうが・・・
光海君の言うとおり、もし、ということを考えていれば、簡単に侵攻を許すことはないと思うのですが。
世子をなかなか決めなかったのも、信城君を考えていたとはあきれてしまいます。
恭嬪様があのとき仁嬪を始末しておけば、と思うのは私だけでしょうか？
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まとめ
時あたかも戦国時代、精強の倭国と、長年平和を享受し続けた朝鮮との戦いは、全く勝負にならなかった。
漢陽では、どうやって王族を脱出させるかの朝議が繰り広げられる。
次回、朝鮮存亡の危機が・・・
